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2011.06.22 Wednesday

レナコの木の魔法

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    「10年前くらい前、レナコの木がたくさんあるジャングルに入った。
    美しいブルーの蝶や、色鮮やかな鳥が舞い、別世界、まるで映画の中にいるかのようだった。」


    …とルビーちゃんは語る。

    私たちは、小さなボートに乗り込むとルビーちゃんの話をもとに、魔法の木レナコの住むジャングルの奥地に向かった。



    そこは、雨量がある、今この時期しかでボーで入ることができない場所。あと数週間したら、水が引いて交通手段がなくなり入れなくなるという話だった。


    水の上の民家が立ち並ぶ、ベレン地区を通り過ぎるとやがて川の幅はせまくなってくる。


    あたり一帯一面浮草に囲まれた不思議な空間へと入っいった。



    まるで陸の上。。。

    川の上一面に浮草と私たちのボートだけがが浮いている。


    浮草が行く手を阻む。

    そこらへんの棒で浮草を沈めながら進んでいく。

    この不思議な場所は、精霊の住むジャングルをこの大量に浮いた水草で人間の侵入から守っているようだった。

    迷路みたいな浮草の細い川道をボートは行く。



    やがて雨が降り出し、風景が、がらりとかわりだした。





    そして、いくつかの、レナコの木が現れ始める。



    ちょっと想像していたのとは違ったけど、その幹達の芸術的センスに私たちは大興奮!

    「あの木は妖精ハウス!あれは、アナコンダ!これ、まちがいなく、真夜中通りかかったら、木が歩き出しているね。」

    それはまるで妖精たちの住処のようだった。
    幹や枝が作り出す形状は、門や階段、はしご、部屋、蛇、妖精などに見えてくる。


    これはなんだか、精霊の世界への門みたいだ。




    このレナコという木、ここイキトスのジャングルでは魔法の木として呪術師達に伝わっている。



    それは、蛇のような形で幹同士が絡み合い、さまざまなものを編むようにあっという間に飲み込んで成長してゆく空間と時間を超えた、別な次元で生きている怪物のような木である。



    いくつものレナコの幹の塊は、まるで一つの巨大な一つの木の幹のようになり、沢山の隙間から妖精や精霊達が顔をのぞかせているような、不思議な塊。

    まるで、巨大な妖精の家のよう。

    レナコの木の幹には、異次元ワールドへと繋がっていきそうな、沢山の隙間やポケットが開いている。


    そこに入れたものは、数年で幹の中に吸収され、幹と一体化して、願を叶えてゆくとのことだった。


    この奇妙なシルエットからか、呪術師が黒魔術に使ったりすることがときどきあるらしい。

    そのため、魔術の木として知る人にはおそれられているのだ。


    ルビーちゃん、蛇とかワニとか、大きな幼虫とかショッピングするわりに、
    なんと、レナコの木が怖かった。

    「KUNUKAちゃぁ〜ん。わたしこわーい、鳥肌たってきた。そっちに行けない。レナコの木動くかもしれないから気をつけてね。くれごれも幹に吸収されないでね。。。」

    …が、私は怖くなかった。

    木はお友達なのである。

    あらゆる隙間に様々な色の光を持つクリスタル達を埋め込んでそれを吸収しながら成長していく、クリスタルの木を頭の中で想像する。





    そういえば、親戚だと思われるのに仲間のカジュマルがいる。
    彼らは幸運を呼ぶ木としてしられている。

    タイや、インドではにたような、バニヤンの木は御神木である。

    どちらにしろ、どの国でも長寿の木は、なんだか特別なのだ。



    「本物の魔力を持つものは、ちょっと気味悪い。」

    ルビーちゃんがいっていたのを思い出す。



    私たちは、午後、急に思い立ってここへやってきてしまったので、あっという間に夕方になってしまった。


    今回、ここに来たのには、理由があった。

    特別な地球の形をしたクリスタルを、木の中に設置して、地球や、自然、環境についての祈りのグリットの木をジャングルに配置する予定だった。

    →大木のちきゅうぐりっと

    私たちはまだ、魔法が施されていない特別なレナコの木を探した。

    何本か見て回るとその、特別な木はすぐにわかった。

    まるで、配置された、5,6本の個々の木々が円陣を組むかのように肩を組み、そのサークルは中心のエネルギーや空間を守っているかのように見えた。





    私はそのグリットの中に、入りたいといい、ボートを、幹のグリットの中心へ入れてもらう。


    みな、すごく緊張していた。
    神聖なお寺の御神体の中に入るような気分だった。

    このグリットの水の下、なにかとても神聖なる、そういった存在がそこにはいたに違いない。



    私は木の窪みをみつけると、地球と、自然を守ってほしいという願いとともに、地球の形をしたペルーの石をその中へと入れた。

    「ぷちゃん。」

    水のはねる音がした。レナコの幹のどこかにその石は消えていった。

    「よろしくね。」

    きっともう二度と見つかることがないであろう地球の石と、
    レナコ木にあいさつすると、私たちはその場を離れた。


    夕方、5時を回るとあたりは薄暗い。


    途中、ジャングルに住む住民から、

    「あなたたち、危ないからはやく帰って!夜が来るとこの一帯は大蛇がいるから危険なのよ!」



    と言われ大急ぎでボートは進む。。。



    大蛇は特に木の下の水の中や一面水草の浮かんでいる川の中に身をひそめているらしい。。。

    レナコの木の下なんかにひそんでいる。。
    知ってたら、行かなかっただろうな。。。

    神聖なものには、それを守る守護神として決まってなにか特別なものが住んでいるものだ。




    船乗りとルビーちゃん、実は、私が、木のグリット設置中、蛇が出る時刻だったからすごくあせってたらしい。


    。。。が、精霊たちの時間である、日没にまにあわなかった。


    あっという間にあたりが真っ暗になり、懐中電灯を持ち合わせていない私たちのボートは暗闇をさまよう。



    「やばいな。。。」

    水草の上でまた船が動かなくなり、たぶん3人ともその状況をまずいと思っていたらしいが、口には出さなかった。

    ふと、この地域に伝わる巨大蛇や、人魚伝説や、人さらいのチュラチャキ妖精が頭に浮かんでくる。


    精霊たちの時間に、彼らの場所や共有する空間にいた人間がさらわれたり、目撃するのではないだろうか。。。


    もう少しで満月になるであろう月を眺めていると、だんだん自分が別次元に迷い込んできてしまっているのではないだろうか?という気さえしてくる。

    今ここで、どんな生物や、別次元の生物が現れてもおかしくない。

    この空間はあきらかに、現実と別な世界がごちゃまぜになった不思議な場所となっていた。


    緑の浮き草の上を蛍が光をはなって飛び回り、波のない川の底からはプクプクと水面下の生き物達のうごめく音。

    目に見えるものと、見えない別次元のものが、浮草の境界線をこえてやってくるかのようだ。

    この下にはいったい何が潜んでいるのだろうか。。。

    その暗闇の中で迷子という現実。

    まさか、朝がくるまで、動けないのではないかという不安から、魚の沢山いる川の中に放り投げられた、釣りえさになった気分になり、小さなボートのうえ、血の気がサーッと引いていった。

    蛇は精霊の住む場所や彼ら精霊たちの時間に人間が入ってこないようにジャングル守り、人間の侵入をふせぐ結界を作っているのかもしれない。

    「帰り道を教えてください。」

    心のなかで恐怖心を抑えながら唱える。

    しばらく、道をさがしていると、向こう側からボートのエンジン音。

    それでも、いつも、本当に困ったところで、助け舟ならぬ、ボートが通りかかったため私たちは無事、精霊の空間と化してしまった夜のジャングルの不思議な場所からぬけだすことができた。



    翌朝、ルビーちゃんが言った。

    「わたし、レナコの夢を見た。昼間見たレナコの幹でできた門がでてきて、その向こうはやっぱり、アナザーワールドだった。夜になるとあの場所は精霊の世界へとチェンジするんだろうね。」

    前々からそう思ってたけど木々が自然と作り出したアーチ状の門やサークルは別次元へのゲートなのだ。

    レナコの魔法を無事配置できたことに、心よりこのジャングルを守る主と立ち入ることを許可してくれた精霊たちに感謝する。

    これからも、この緑のジャングルを守っていってほしい。





    あとから聞いた話、この近辺はあと2年ほどで川の水の量がへり交通手段がなくなるため、人間がたちいることができなるなるのだそうです。


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